南知多ゲストハウス『ほどほど』の程々な日々: 幻の「カブトビール」と半田赤レンガ建物

2017/05/15

幻の「カブトビール」と半田赤レンガ建物

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みなさま、こんにちは!めったにブログを担当しない女将(^^;)です。
今回は大ナゴヤツアーズさんの企画に参加し、
「半田赤レンガ建物」を訪問して参りました。

え?今更「半田赤レンガ建物」かい?と地元の方は思われるかも・・・。
こちら赤レンガ建物を会場にしたマルシェが毎月第4日曜日に行われており、友人たちも数多く出店していることから、既に宿泊ゲストさんと一緒に何度も足を運んでいるからです。

しかーし、しかし、今回はちょっと違います!
ツアーのタイトルに「幻のカブトビール」とついています。昔ビール工場だったと聞いてはいたものの、これまで展示スペースに足を踏み入れたことがありませんでした。折角だから、建物の由来を教えて頂こうと。そして、何より最後の試飲をしっかぁぁぁぁり愉しもう!と(笑)。

「ビール有るところにほどほどの女将アリ。」
でございます<(_ _)>


さてさて、宿業に勤しむ旦那様を豊浜に残し、女将は海っ子バス→名鉄を乗り継いで、やって来ました住吉町駅。
下車すると、駅は完全に「半田赤レンガ建物」押し。
否が応にもテンションが上がって参ります!


そして標識に従っててくてく歩くこと5分ほど。。。

どーん!と見慣れたお姿が出て参ります。
この日はあいにくの雨模様でしたが、それはそれで趣ある佇まいですね(*^_^*)


ちょっと早めに着いたので売店を覗くと、南知多の味付け海苔各種、干物、波まくらさん、家田製菓さんのポン菓子、きり絵作家山崎修さんのポストカードなど、「南知多押し」のラインナップ。売店の品ぞろえ、マルシェに来た時にはすっかり見落としてしまっていたなぁ…(^^ゞ。


さーて、ちょうど時間と相成りまして、ツアーのはじまりはじまりぃ。
案内人はこの方、赤煉瓦倶楽部半田の馬場さん。
半田赤レンガ建物の保存に尽力された方と伺いました。


そう!こんな立派な赤レンガ建物、実は壊されそうになってたんですって!
それを見るに見かねた馬場さんはじめ市民有志の方が運動をされ、
最終的には当時の半田市長の英断で、全面取り壊しを免れたそうです。

馬場さんのお話で一貫していたのは「すべてはこの赤レンガ建物を残すために」ということとでした。取り壊されそうになっている貴重な文化遺産が身近にあるのに、そのことを知らない方が沢山いる。まずはこの建物の存在を知ってもらい、取り壊しを何としても止める必要がある。
世間の目を集め、この建物が文化遺産であることを知ってもらうには?
カブトビールの復刻をして、広く世間に元ビール工場としての半田赤レンガ建物の存在をアピールしよう!という魅力的なアイディアに結びついていったそうです。

その後、赤レンガ建物の構造について(ビール造りのための様々な工夫が!だからこそ建物としての価値がある。↓)、といったお話や
(ビール製造は温度管理が命。断熱のために、空気層を作ってある壁面。)
 
一地方都市の民間ビールメーカーが財閥系の大手3大ビールメーカーにいかに挑んでいったかというお話(地元の名士、中埜&盛田タッグで本格的ドイツビールの手法と斬新な広告戦略で世間を席巻したそうです!)等々を、
当時の写真やポスター、年表などを使ってわかりやすく解説してくださいました。

(大手と差をつけるため、博覧会で芸者さんに「赤前掛け」をしてもらって給仕してもらったところ、当時としては斬新な衣装だったため、マスコミに大きく取り上げられて大ブレイク!)

さらに、今回はちょうど別の企画展「全国の赤煉瓦建物ぶらり旅」の最中でしたのでそちらの解説もしていただきました。
東京駅や、横浜港、舞鶴港、北海道庁、門司港などメジャーどころも抑えられてますが、こちらっ!


「監獄」もレンガ造りが多いんですね!Σ(゚Д゚)
取り壊されそうになっていた奈良監獄が、この度、旅館として生まれ変わるそうですよ〜。泊まってみたいような、みたくないような。。。(^^ゞ

そして半田赤レンガ建物の外壁には痛ましい銃痕も・・・。

半田赤レンガ建物は戦争遺産でもあるんですね。

その後、レンガの積み方には「イギリス積」と「フランス積」がある、なんて豆知識を聞いたり(ちなみに、半田赤レンガ建物はイギリス積みですって〜)、取り壊し前に「何か残さねば」と、半田工業高校の先生がめっちゃでっかくて重い柱頭を高校に持ち出され、保管されていたエピソードなど
(赤レンガ建物の外に、展示してありますよ〜)
細やかでユニークなエピソードを聞きながらツアーを終えました。
馬場さんのお話がとても上手だったので、本当にあっという間の2時間でしたヨ。


さぁぁぁぁぁぁ!


ついに、ついに、待ちに待った、試飲ですヾ(≧▽≦)ノ


「カンパーイ!」の前にちょいとお勉強をば少し( ;∀;)。。。


カブトビールは現在2種類あります。もともとは「明治カブトビール」のみを製造していましたが、アサヒビールさんの資料室から大正時代のカブトビールの資料が出てきたそうで、こちらも再現をしたのだそうです。
明治カブトビールは完全にドイツビールの手法にこだわって作られているので、クラフトビールが好きな方にはこちらが(ワタシ個人的には)断然おススメです。
残念ながら、カブトビールを最初に復刻させた頃は、おそらく日本の一般的なビールの味に慣れている方が多かったのでしょう。「もっとさっぱりした方が・・・」との声もあって、大正版を復活させたのだとか。
でも、結局・・・
「どっちも飲んだ後、3杯目はみんな結局“明治カブト”を選ぶんだよね〜」と馬場さん。
理由は「大正カブトは市販のものに近い味だから」ですって。
消費者って、超ワガママね〜(笑)。


ってなわけで、参加者のみなさんと一緒に今度こそカンパーイヽ(^o^)丿


プハ〜ヾ(≧▽≦)ノ
うーん、解説を聞いた後の「生カブト」はまた、格別のお味でしたっ(^_-)-☆


ちなみに、赤レンガ建物内のカフェ「ブリック」さんで普段から生カブト、呑めますよ〜。ビール好きな旅人さんは要チェックですね!!!
アテには、地元知多半島産の豚肉を使ったブリオさんのソーセージ盛り合わせ(750円)がオススメ!「次回はこの組み合わせだな」と心に誓ったワタクシです(#^.^#)。

展示スペースには200円/名の入場料が必要ですが、払って覗いてみる価値はあると思います。
そして、できれば解説付きで館内を回られるのがベストです。
日曜日は入館料+200円/名で館内ガイドがあるそうですよ。
そのほか、あらかじめ来る日が分かっているなら、平日でもガイドをつけて頂ける場合があるようですので興味のある方は「半田赤レンガ建物」さんに、直接ご相談してみてくださいね。


そのほか、ビール(うんちく)好きな方は、↑こちらのブログをご覧くださいとのこと。カブトビール復刻秘話が綴られています(*^_^*)。

そーんなわけで、半田再発見を愉しんだ、女将のビール日誌でした<(_ _)>
みなさんも是非、知多半島を訪れた際は「半田赤レンガ建物」を訪問して、
「生カブトビール」を味わってみてくださいね(^_-)-☆


(ビールを飲む方はハンドルキーパーさんと一緒にor公共交通利用でね〜(*^_^*)。)


感謝!コスギ ナナ

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